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そうだ、ジュレの中に果肉も入れたらいいかもしれない
と思い、康二くんに何個か残して欲しいとお願いし
残りは全部搾ってもらったところで
私のいちごも全部ヘタが取り終わった
向「イチゴもいっぱいやね」
「食べる?美味しいよ」
向「食べたい!!」
「はい!」
あーっと大きな口を開ける康二くんの口の中に
割と大きめのいちごを入れてあげた
向「おぉ、ほへおおひいな!」(これ大きいな)
「えー?なに?笑」
向「……これ大きいわぁ〜!でもうまい!!」
「康二くんが大きなお口だったから笑」
向「もう!笑 なータルト焼いてたやん?いちごのタルトも作ってや〜」
「おお!いいね!そうしよ」
ジャムにするだけじゃ、可哀想だよねと
言う康二くん
いくつかを、タルトように切ってもらってる間に
私はカスタードクリームを作る事にした
お店の中が甘い良い香りと、料理の美味しそうな匂いに
包まれた頃には開店時間になっていて
康二くんがお店を開けたと同時に
2組のお客さんが来店してくれた
1組は近所に住んでいる年配のご夫婦
もう1組は…噂を聞いてきました!なんて言ってるなぁ
嬉しい
向「田中さん!毎日ありがとうなぁ〜!今日はどんな気分?」
メニューにおまかせしかない、このお店は
何にしますか?じゃなくどんな気分?と聞く
それに応えてくれるお客さんに合わせた料理を提供する
『そうだねぇ…柔らかいお肉がいいかな』
と、ご主人が答え
『私は…お魚がいいわ』
と奥さんが答える
向「ご主人が柔らかいお肉…奥様がお魚…かしこまりました!デザートはどうしますかー?」
『それはAちゃんに任せるよ、あの子が作るものはなんでも美味しいからね』
と優しい笑顔で言ってくれるご夫婦には
本当に嬉しい気持ちでいっぱいになる
まだ加工前だった沢山のいちごから
いいサイズを選び
餡子や米粉、白玉粉などを用意し
年配の方でも食べやすい大福を作ることにした
もう1組のかたは、全ておまかせしますと言われたそうで
宮舘くんが作る料理に合わせたスイーツを出すことにした
作るのが楽しくなっちゃって
つい鼻歌を歌いながら作っていたら
涼太くんがクスクス笑いながら横に来た
宮「楽しそうだね?笑」
「えっ!あ…うん楽しい!!笑」
いちごのタルトも提供出来るようになったから
ショーケースに並べ
ジュレの方はあとは冷やし固めるだけだから
一旦冷蔵庫に入れ
いちご……あれいつの間にか少なくなってる!
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作者名:aira | 作成日時:2024年3月8日 15時